十代後半から好きだった小説家が長谷川四郎でした。その文章をノートに書き写したりもしたくらい。(何カ自分ノ頭ガ良クナッタカノヨウナ錯覚二落チル遊ビナリ)
この函館に生まれた不思議な作家は当時も今も多くの人には知られず、その存在の仕方が、若く自意識過剰な僕にはグッときたのでした。
「シベリア物語」がきっかけで、船で横浜からナホトカ、ハバロフスクからシベリア鉄道でイルクーツクへ旅をしてバイカル湖を見たこともありました。(ツアー旅行デスケドネ)
ほとんど注目されない作家って応援したくなるんです。
このたび、北海道まで行ったのも道立文学館で「長谷川四郎とそのきょうだい」という珍しい展示が開催されていて、もうすぐ終わると知ったからでした。
この作家は兄弟も面白いんです。長男はペンネームを3つもち文体を書き分けたモンスター作家。次男は画家。三男が翻訳&文筆家。(ミンナ儲カラナイ仕事ネ~)
で、実際に札幌へ行って、中島公園の紅葉にうっとりして、展示を見た。
ところが道立文学館は僕以外に一人しかいなかった。これじゃ経営が成り立たないじゃないですか。シーンとしていて集中できましたけどね。
次男の長谷川潾二郎の絵が面白かった。猫の鉛筆画。でも写真撮影は禁止。(今ハ美術館デモ撮影OKナノニネ)
カタログに掲載されていない小さな鉛筆画があって、猫の顔だけ正面から描いていてかわいい。思わず笑ってしまいました。(ソレ笑ワセルタメノ絵ジャナイゾ!)
それぞれの生原稿もじっくりと見た。次男のリンさんの字が絵みたいできれい。特にひらがなの「し」の字が特徴のある角度で書かれていた。
こうして生原稿を見ると、創作とは手作りなのだと感じる。今時の人は手書きで文字を書かないので、これからの人はその発想だけを展示するのかも?いや、展示しなくなるのかも?と思った。
ともあれ若い自分がまいた種をひろいにいくような旅だった。
それから、少し札幌を歩いた。
道を歩いて驚いたのは道路の幅が広いことだ。空間が広く感じる。ちょっと外国っぽい。僕にはニューヨークみたいな感じがした。たぶん気候も似ている。
その夜はスーパームーンで満月がきれいだった。東京は曇りで見えなかったという。
夜空が僕に何かの物語を伝えていたのかも。
下のスケッチは閉園してた植物園(残念!)を背にして北5条通り。右奥に憧れの六花亭がある。
