こどもだった時
今、こどもが少ないという。
俺の小学生時代はこどもがあふれていた。
そしてバブル前の親たちは忙しかった。
こどもだった俺はマンガを描いていた。
ヘタクソで中途半端なマンガだ。
それでもせっせと描いた。
うちの家事を手伝っていた叔母が
バラバラのマンガを製本してくれた。
だから今でもここにある。
忙しい時間の中で一枚一枚マンガを
とじてまとめ、背表紙にタイトル文字まで
切り貼りしてある。
言葉では伝わらない何かを受けとめた。
それは大きな肯定感ともいえるものだ。