もっと自分を信じて
どうせね、計画なんかしても、そのとおりにいかないしさ。
もう余計なこと考えるのやめたんだ。
ある日、僕は大きな失敗をした。
それまで自分はごく少数の選ばれた人間なのだと思い込んでいたのだ。
才能のない奴が受験して会社で働けばいいのさ、と思い上がっていた。
もちろん、のぼせた思いはあっさり砕かれた。
それは僕の場合、バレエという厳格な様式美への挑戦だったから、
答えははっきりしていた。バレエは誰でも歓迎してはくれない。
コンクールへ参加して2回とも予選落ち。
なんだ、僕は選ばれなかった多くの人じゃないか。
そんなことも知らないで調子にのっていたのだ。
あっけない結果にただ立ちつくしていた。
きっと誰かにぎゅっと抱きしめてもらえば良かったが、
何にも感じていないような顔をして強がっていた。
ま、そんな経験があって今の自分ですよ。
何かに失敗しても、また別の夢をコツコツ現実にすればいい。
思えばあっという間の人生だったねって後で思うのに違いないです。
なんてたって我々は広い宇宙の小さな星の上で暮らしている
小さな小さな生命だってことを忘れないでいたい。